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S翁の教え(1)

1. はじめに

 この話は偶然出会ったある不思議な翁から約 1 年間に渡り教えていただいた貴重なお話です。私の住む神戸の御影の歴史に始まり、日本の歴史、世界の宗教、人生の仕組み、これからの時代に向けてどう生きていけば良いのか、等々、大変奥深いことを教えてくれました。
 コロナ騒動を引き金に、社会不安が増大していく中、私は人類が一体どんな方向に行ってしまうのか大きな不安を持っていました。翁のお話を聞くことにより、人間の生まれてきた意味、生き方について学び、人類の未来に光を見ることができました。
 この教えを私だけの中に留めておくにはどうしても勿体無いと思い、この度、公開できるものを記した次第です。
 なるべく私達の会話に忠実に書き起こしました。

(1)S翁との出会い
 
 S翁はある日、市の認知症健診のために当院を受診されました。
 診察室に入ってきたお爺さんは元気もよく、ツヤツヤの肌でピカピカな顔。なんだかやけに顔が眩しく感じました。少しお話を聞くと、どこも悪くなさそうだし、認知症どころかものすごい知識。いきなり御影の歴史とか六甲山の話を語り出しました。
 私は診察中であることも忘れ、思わずその話の面白さに引き込まれてしまいました。ふと、後に大勢が待合室で待っていることに気づき、「認知症どころか素晴らしく頭脳明晰ですから、もう今日の検査は不要です」と言い、また貴重なお話を聞かせてください、とお願いしてお引き取り頂きました。
 これが私の人生を変えた S 翁との出会いだったのです。

(2)マスク
 S翁はリュックからビニール袋に入れた使いさしのマスクを出してきました。
「先生、これ道に落ちてたマスクです。」
ーえ?汚い! 私は咄嗟にそう思いました。
「最初、道に落ちてて不燃物やからゴミ箱に捨てよう思うて拾って見たら、そのマスクに捨てた人の魂がコピーされてたんです! よく見るとその人の人生がずーっとそのままマスクに写ってるんですわ。神功皇后も息長足姫 (オキナガタラシヒメ) でしょ。息には命が入ってるの。 このまま捨てたら、この人の人生も捨てたようになる。それで供養で持って帰ってきてるんです。」
「拾ってどう供養するんです?」
「家に持って帰って祈り倒すんです。それで最後に眉間に当てたら供養されるんです。そしたらもう捨てれるんです。
マスクも24ヶ月で今日ので 2230 枚。 僕一人で。もう皆どれだけ自分の意識捨ててるのか。魂捨ててんの。
だから今回のコロナの問題いうのは結局、基本的に魂捨てさして考えられない人間にさせてるでしょ。そう言う発想持ってる。もう根性の元の元がとんでもない。」
「本当にこのコロナ騒動はとんでもないことですよね。」
「だから火ついたようにやってるから、まあ、今のところ何せ 2200 人位が大丈夫 になったんで。へっへっへ 」
 この話から私はS翁に強烈に惹きつけられるようになりました。
一体何者?
  ここから私はS翁に時々お会いしては、いろいろなお話を伺うこととなりました。
 あまりに貴重な話が次々と出てくるので、許可を取って録音させていただくことにしました。

続く

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